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【67】 題名:抗痙攣剤。止めても良いか??
相談者:匿名希望 年齢:50 性別:男性 地域:静岡県 2005/07/24 (日)02:28:03
今秋20歳になる息子の件です。
1、3年前交通事故で脳挫傷、頭蓋低骨折、クモ膜下出血、硬膜下血腫、髄液漏etc
  後遺症:軽度の健忘、嗅覚脱失、雨時の頭痛と傷跡の痛み、親だけが判る微妙な違い
  3年間デパケン錠(200mg)朝、夕2錠づつ服用。
  3年間痙攣無し。脳波異常無し。
2、デパケンの今後の服用について医師は「止めたいのであれば止めても良い時期では
  あるが今後の事は誰にも解らない」「止めなければ良かった・・と、後悔したく無い
  のであれば服用を続けるべきだ。」「判断は自分でしなさい。」と、言ってます。
  迷っています・・。ご意見をお聞かせください。
※ 息子本人は止めても良いと思っています。親としては服用を止めれば眠気とか
無気力感とかが軽減するでしょう・・少しでも頭の中をスッキリとさせたいです。
  薬づけの体では将来が心配。でも、もっと恐いのはダメージの大きい発作です。
  
     
これはさぞかし御心配であろうと存じます。

「頭部外傷」或は開頭手術等の術後の「抗痙攣剤」の「中止時期」に
関してはこのような御相談は患者さんのみならず
「脳神経外科専門医医師」の間でも長い事問題にされておりました。
=>
「日本脳神経外科学会」では通達時期は忘れましたが
「ガイドライン」として「2年間にて抗痙攣剤服用中止する」
とされているはずです。

1・御子息様の「頭部外傷」は
「脳挫傷」=「
「外傷「くも膜下出血(tSAH)」+
「硬膜下血腫:acute subdural hematoma:aSDH]と考えられるから。
外傷の「病態」は「脳挫傷」です。

2・1・に付随するものとして
「頭蓋底骨骨折」=「前頭蓋底骨骨折+中頭蓋底骨骨折(もあるか)」+「α」
とこれらの誘導「病態」として
「嗅神経障害」+「髄液漏(ずいえきろう)」
があったと考えられる。

3・とって「1・」+「2・」が「頭部外傷」の本体=「脳挫傷」+「頭蓋底骨骨折」
と考える。

4・「3・」の中で「症候性痙攣発作」を起しうるのは「脳挫傷」のみ。
だから「脳挫傷」の「広がり」「部位」が「痙攣発作」誘発性の頻度を
考える上で重要なこととなります。

5・御相談者の御相談内容要旨御記載からは
「頭部外傷」後に何処の時期においても
「中枢神経系の「器質的疾患」(「頭部外傷」)」による
「中枢神経系の器質的疾患由来の巣症状(そうしょうじょう)」・
例えば「運動麻痺」或は「記銘力障害」の有無の御記載はありません。
これらは無かったと仮定させて頂きます。

6・「デパケン」=「バルプロ酸ナトリウム」は今現在800mgを
毎日内服されているようですが「血中濃度」は如何でしょうか。
「デパケン」=「バルプロ酸ナトリウム」の
「有効「血中濃度」」は20?40と抗痙攣剤の中でも幅広い数値域です。

7・適切な表現が思い浮かばないのですが
抗痙攣剤を「デパケン」=「バルプロ酸ナトリウム」200mg錠を2錠づつ
朝夕内服を毎日欠かさずは「できそうでいて至難の業です」。


8・「日本脳神経外科学会」では通達時期は忘れましたが
「ガイドライン」として「2年間にて抗痙攣剤服用中止する」
とされているはずです。

9・「お受けもちの先生」の
「医師は「止めたいのであれば止めても良い時期では
  あるが今後の事は誰にも解らない」「止めなければ良かった・・と
、後悔したく無い のであれば服用を続けるべきだ。」
「判断は自分でしなさい。」と、言ってます。」
との事です。
「専門知識の無い患者さん」に「判断は自分でしなさい。」
と「脳神経外科専門医」は言えませんから。
「お受けもちの先生」の「内容」は。
「止めたいのであれば止めても良い時期ではある」が「本音」でしょう。

10・「8・」+「9・」から
御子息様様は「抗痙攣剤」内服を「中止する時期」であると
「お受けもちの先生」は判断されていると
今の私は考えます。

11・御相談者の御相談内容要旨御記載から判断しうる限りの
御記載内容からは私であれば患者さんには「抗痙攣剤の内服を中止致します」
と申し上げます。

12・「デパケン」=「バルプロ酸ナトリウム」を「頭部外傷」後「3年目」
としては量的には「多いかな」と思われる「毎日800mg」をも
内服されているのを「休薬」されたほうが
よほど「治療戦略」としても「すっきりとされる」と
今の私は考えます。

13・「でも、もっと恐いのはダメージの大きい発作です。」
との事です。
=>14


14・結論:
今後御子息様が遭遇する「社会人」としては様々な「リスク」が
あるはずです。
「社会のリスク」で「失敗」してダメージを被り打ちひしがれる
こともあるでしょう。そして「立ち直られて」立派な「社会人」として
齢を重ねられるわけだが。
このような「ダメージ」のほうが「質量的には」「痙攣発作」の
ダメージより遥かに大きいこともあるはずです。
「バルプロ酸ナトリウム(デパケン)」800mg・日の内服では
頭も「ボー」とされるでしょう。
「親だけが判る微妙な違い」もそこから起因されている可能性もある。
「デパケン」=「バルプロ酸ナトリウム」を中止されてみて宜しいと
思います。

人間には「今日」と「明日」しかありません。
御子息様にあられては「頭部外傷」の「エピソード」を
速く断ち切られ。そして今後の
「強靱な精神力と強靭な生活力」をもたれる「方策」のほうが「抗痙攣剤」より
重要であるかもしれません。

如何でしょうか。

ps1
坂本 竜馬 (1835?1867)
この江戸末期の志士は齢20歳にして日本と世界を揺るがしました。
享年22歳。奇しくも享年日は彼の生誕日であった。
坂本竜馬曰く。
*世の中の人は何とも言わば言え。わが成すことは我のみぞ知る。
*何でも思い切ってやってみることですよ。どっちに転んだって人間はいずれ
幸いにも一生を終えれるのだから。

ps2
「ジュリアス・シーザー:イウリアス・カエサル :
Gaius Julius Caesar 前100?前44)」
は有名な「てんかん」持ちである。
けれども史実に違わぬ大変な天才政治家であり帝王。
そのため「てんかん」のことを古代ローマでは
「morbus sacrae:モルブス・サクラエ:聖なる病気」
と呼称。


上記あくまでもご参考にまでお留めおきご無事にされて下さいませ。
何卒にお大事にお健やかにされてくださいませ。
東京都 世田谷区 山本クリニック 山本博昭(脳神経外科専門医)
電話03-3300-1126 FAX03-3300-3388
住所 〒157-0062 東京都 世田谷区 南烏山 3-23-1
http://www5b.biglobe.ne.jp/~mddmsci
hiroakiyamamoto@mtg.biglobe.ne.jp
2005/08/24 08:41:25




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