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【174】 題名:左の瞼とりわけ下瞼がピクピクして悩んでいます
相談者:匿名希望 年齢:50 性別:女性 地域:北海道 2014/02/20 (木)14:48:38

50歳女。福岡県在住です。

左の顔面神経麻痺を10年前に到りました。
原因は不明でした。
2年前より左の瞼とりわけ下瞼がピクピクしてうっとうしくて
頬が持ち上がるような発音の会話=わ行に、影響がでて困っています。

頬はピクピク致しません。

右瞼は何ともありません。

あと首がはった感じが致します。

ちなみに、いままで神経内科を2件受診到りました。

よくわからないということでした。

山本先生、この症状はなんという病気なのでしょう。
私は福岡より山本クリニック世田谷の山本先生に
みていたき治してだこうと決断しております。

遠距離患者の通院のしかたは山本先生のホームページ
の「初診のしおり」で拝見させていただきよく理解
しております。

お忙しいところを大変申し訳ございません。
お時間あれば御回答のほどお待ちいたします。
     
この相談への個別リンクは 
http://www.clinicayamamoto.com/list_single_N.php?s_no=174
 です。







これは困りましたね。
御相談者の御気持ちが大変よく判る御相談です。


++++++++++++++++++++++
御相談者の御相談内容要旨御記載を熟読ささせて頂きました。

この「症状・症候」は「眼嶮痙攣:がんけんけいれん:blephalospasm:BS」
という「病態」です。
大抵は両側性に「症状・症候」がでます。
「御相談者」の場合には、左なのですが、基本的には両側性です。

「眼嶮痙攣:がんけんけいれん:blephalospasm:BS」
の「治療戦略」は「4通り」御座います。
-------------------------------
1・眼輪筋という閉眼の筋肉を一部摘出する
2・筋弛緩作用のある薬剤を内服していただく。
3.A型ボトックスにより眼輪筋に筋弛緩をかける。
4・その他

です。
-------------------------------


「ドライアイ症候群」とよく間違われます。
「眼嶮下垂」とよく間違われます。

「「緊張型頭痛(緊張型頭痛症候群)」及びその「複合病態」」
の患者さんによく出現致します。

下記に順を追って御回答致します。


++++++++++++++++++++++



#1
「眼嶮痙攣:がんけんけいれん:blephalospasm:BS」について。

「眼瞼痙攣(がんけんけいれん)」は、まぶたの痙攣のことです。
すなわち、自分の意志とは関係なくけいれん筋肉に収縮が起こる病気です。

初期症状がドライアイと似ているために正しい診断がつかないことも多く、
そういったケースまで含めると、
現在、日本でこの症状に悩んでいる人は数十万人以上に上るといわれています。

このうち最も多いのが40代以降の女性、ついで中高年の男性となっています。

「眼が疲れるとまぶたがピクピクする」
「最近まばたきの回数が増えた」「
「テレビやパソコンがまぶしくて見づらい」
「ドライアイの治療をしているのに、ちっとも良くならない」。

そんな状態が長引いている人は、「眼科専門医先生」にて
詳しく診察してもらわねばなりません。





#2
「症状・症候」について。

「初期症状としては「まぶしい感じ」や
「眼が乾いてショボショボする」「まぶたの周りの筋肉階段がピクピクする」
などがあります。

通常は両眼に症状が現れますが、左右で程度に差があることも少なくありません。

やがて症状が進んでくると、まぶたがしょっちゅう下がってくる感じが致します。
さらには全く眼を開けていられなくなり、
視力があるにもかかわらず、失明と同じような状態にまで陥ることがあります
(「機能性失明」といいます。)

症状の進行はそれほど早くはありません。
放っておいても自然に治ることは少ないです。というよりまずありません。

進行の度合いによっては、階段を踏みはずす、
電柱にぶつかるなどでケガをしてしまうこともあります。

このようになるとと仕事や買い物に行くのも困難になり、
日常生活に大きな支障をきたします。



#3
「眼嶮痙攣:がんけんけいれん:blephalospasm:BS」の
原因


発症の原因については、
-------------------------------
1・「大脳の一部が機能障害を起こしている」という説や、
2・「眼瞼炎、結膜炎などのまぶたや角膜の病気が刺激を与えたことによって発症した」
3・「抗うつ薬など別の病気のために飲んだ薬が引き金となった」
-------------------------------
というケースが症例報告として報告されています。

けれどもまだ完全には解明されていないのは事実ですが。

とりわけ「神経内科専門医先生」でも
あまり興味をもたれないことが多い。

そのため、治療は症状を抑える対症療法が中心となってしまっています。

ちなみに「「緊張型頭痛(緊張型頭痛症候群)」及びその「複合病態」」
の患者さんによく出現致します。



#4

診断学と「検査」

「ドライアイ」か「眼嶮痙攣:がんけんけいれん:blephalospasm:BS」
かを鑑別するために脳神経外科では次のようなことに医師は留意致します。

実際に診察室に呼ばれると眼瞼痙攣は、
緊張などの精神的影響から診察時に症状が
「よりつよく」あるいは「よりよわく」
あらわれる傾向があるのです。

正確に「症状・症候」が現れないことがあります。
そのため、「脳神経外科専門医先生」は待合室でお待ちの状態を
ふいうちでみておくことがあります。


##1
まばたきのテストを必ず致します。そして、そのような場合の症状の誘発
の「有無と程度」を評価致します。とてもにも有効な「診断戦略」の
「テクニック」です。

不安感や憂うつな気分を和らげるために、前投薬のニトラゼパム
なども内服していただきます。


-------------------------------
1・軽瞬テスト:眉毛部分を動かさず、まばたきをゆっくりとリズミカルに行う。
2・早瞬テスト:できるだけ早くて軽いまばたきを行う。
3・強瞬テスト:強く目を閉じ、すばやく目を開ける動作を行う。
-------------------------------



そのほか、下まぶたにろ紙を挟んで涙がどのくらい不足しているかを
調べるシルマーテストを行います。


CT(Computed Tomography/コンピュータ断層撮影)、
MRI(Magnetic Resonance Imaging/磁気共鳴画像)、
PET(Positron Emission Tomography/陽電子放射断層撮影)
などの画像診断も行います。



また、正しい診断をするためには、
まえもってA4版の紙に「症候」をまとめていただくなど
「「脳神経外科専門医」に気になる症状を
なるべく具体的に伝えるよう努力していただき、協力していただくことが大切です。



すなわち。
-------------------------------

1・症状が現れたのは、いつ頃からか
2・症状は片眼にだけ起こるのか、両眼なのか
3・眼のかゆみや痛みはあるか
4・症状が起こるのは、ときどきか、四六時中か
5・まぶしいと感じるのは、どんなときか
6・どのようにものが見えにくいのか(視力低下と区別するために)
7・現在服用している薬はあるか(特に精神科・神経科で処方された薬)
-------------------------------
 など です。






#5
間違えやすい「病態」


「眼嶮痙攣:がんけんけいれん:blephalospasm:BS」
は次のような病気と間違えやすいのです。


1・
病名としては
「 ドライアイ」「 眼瞼ミオキミア」「 眼部チック」
などと患者さんは病名をいわれていることがあります。


症状としては。
眼が疲れやすい、まぶしい、眼が乾く、
視野がかすむ、眼の痛みや頭痛など
まぶたの一部が自分の意志とは関係なく一時的にピクピクと痙攣。


2・
通常は片眼にだけ症状が現れる別の「病態」で。

眼瞼痙攣の症状とよく似ているが、
実際は「眼瞼ミオキミア」である場合があります。

自分の意思とは関係なく頻繁にまばたきしてしまう、
ものが二重に見える、急に視力が落ちるなど
です。

エアコンによる乾燥、コンタクトレンズの長時間装着、パソコンやテレビによる眼の酷使、
ストレスなど 疲れやストレス 強い緊張やストレスなど が「原因」です。







#6
診断・治療
上記のように
シルマーテストやドライアイ診断装置などで診断致します。

ドライアイ用点眼薬の使用、
こまめな眼の休息、まばたきを意識的にするなどで改善されることが多い。
重度の場合は涙点プラグ(*1)を
挿入する治療法を用います。
まばたきのテストや針筋電図検査(*2)により診断する。
疲れやストレス原因の除去により、
数日から数週間で治まる
過剰なまばたきなどに対する問診により診断する。
ストレス原因の除去や時間の経過により自然に治まることが多いです。


*1涙点プラグ・・・ シリコン製の小さいプラグを涙の出口に挿入し、涙を眼の表面にためる装置

*2針筋電図検査・・・ 電極を用いて筋肉の状態を調べる検査






#7

「眼嶮痙攣:がんけんけいれん:blephalospasm:BS」
の治療法にちて。


「原因不明の病気のため、まだ根本的な治療法は確立されていません。」
と教科書にはあります。

症状を抑えるために薬物内服療法を用いることもありますが、
現在ではボツリヌス毒素が主流となっています。
 この治療法で用いられる「ボツリヌス毒素」は
美容業界でシワとりなどに使用されています。
「ボトックス」という言葉なら聞き覚えのある人が多いかもしれません。
「合衆国USA」の「アラガン社」以外のものは本邦ではもちいられません。

-------------------------------
1・
薬物内服療法
症状が軽い場合には抗パーキンソン薬、抗コリン薬、向精神薬などを服用します。
服用しても改善されない場合には、
次に紹介する「ボツリヌス療法」をすすめられることになります。

2・
ボツリヌス療法
 現在「眼嶮痙攣:がんけんけいれん:blephalospasm:BS」
で主流となっている治療法です。痙攣している「治療戦略」です。

まぶたの筋肉にA型ボツリヌス毒素製剤を注射します。
注射により神経細胞内に取り込まれたA型ボツリヌス毒素製剤は、
筋肉の収縮に関与する神経伝達物質アセチルコリンの放出を抑制します。

=>
その結果、「症状・症候」を軽くすることができます。
個人差はありますが、1回の注射による効果の持続は約3〜4ヵ月です。

そのため、効果がなくなるたびに再投与する必要があります。
まれに、まぶたが閉じにくくなるなどの副作用もありますが、
そのほとんどが1ヵ月ほどで消失します。


 「ボツリヌス毒素」といっても、
口から入って腸へ大量に吸収されなければ中毒症状は起こりません。
眼瞼痙攣の治療として1回に使用されるのは比較的少量なのです。
だから体への負担も少なく、
治療時間も短いため、日常生活に組み込みやすい治療法であるといえます。

3・
-------------------------------
また、眼瞼痙攣でのボツリヌス療法は所定の研修を受けた専門医
でなければ施術することができません。
受診の際に実施可能かどうかを確認しましょう。
このことは肝に銘じて何卒に御銘記下さいませ。

-------------------------------



ボツリヌス療法を受けてはいけない人
 1・妊娠中の人 ・授乳中の人 ・数ヵ月以内に妊娠を望む男女 ・15歳未満
 2・
重症筋無力症、
ランバート・イートン症候群、
筋萎縮症、
筋萎縮性側索硬化症
   などの疾患がある人
3・
ボツリヌス療法を受ける前に医師と相談する必要のあるかた
 
 !・以前ボツリヌス療法を受けて、なんらかの副作用のあった人
 2・体質的にアレルギーの出やすい人


4・
手術
 眼輪筋(がんりんきん)の一部を切除する治療方法。
しかし、術後に表情が変わってしまうことがあり、再発もありうることから、
よほど重度の場合にしか適用されていません。
 ※眼輪筋・・・眼の周りを取り囲んでいる閉眼のための「顔面表情筋」。





です。





#8
結論:
御相談者の御相談内容要旨御記載を熟読ささせて頂きました。

この「症状・症候」は「眼嶮痙攣:がんけんけいれん:blephalospasm:BS」
という「病態」です。
大抵は両側性に「症状・症候」がでます。
「御相談者」の場合には、左なのですが、基本的には両側性です。

「眼嶮痙攣:がんけんけいれん:blephalospasm:BS」
の「治療戦略」は「4通り」御座います。
-------------------------------
1・眼輪筋という閉眼の筋肉を一部摘出する
2・筋弛緩作用のある薬剤を内服していただく。
3.A型ボトックスにより眼輪筋に筋弛緩をかける。
4・その他

です。
-------------------------------


「ドライアイ症候群」とよく間違われます。
「眼嶮下垂」とよく間違われます。
このことは肝に銘じて何卒に御銘記下さいませ。


「「緊張型頭痛(緊張型頭痛症候群)」及びその「複合病態」」
の患者さんによく出現致します。



とりあえずに第一報としての御回答を致します。





PS

-------------------------------
日常生活で気をつけること


 一般的に、眼のトラブルの多くは疲れやストレスが引き金となっておこります。
日頃から、ちょっとしたことに気をつけて眼をいたわりましょう。

1・パソコン、テレビはほどほどに
 画面を長時間見続ける生活をしていると、眼の疲れやドライアイ、
視力低下を招きます。2時間パソコンの仕事をしたら、15分程度の休憩をとりましょう。

2・毎日十分な睡眠を
 体と同じように眼もしっかり休ませてあげましょう。

3・定期的に視力検査を
 気づかないうちに視力が下がっていることもあります。視力に合っていない
眼鏡やコンタクトレンズの使用は眼に負担をかけてしまいます。

4・コンタクトレンズの使用に注意して
 メーカーの指示を超えて長期間連続装着したり、洗浄などのケアを怠ったりすると、
大切な眼に深刻なトラブルを招くことも。忙しいときや疲れているときも、面倒くさがらず、こまめにはずしてケアしましょう。

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上記あくまでもご参考にまでお留めおきご無事にお大事にされて下さいませ。













この相談への個別リンクは 
http://www.clinicayamamoto.com/list_single_N.php?s_no=174
 です。
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