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【115】 題名:はじめまして。嗅覚障害について
相談者:匿名希望 年齢:29 性別:女性 地域:北海道 2010/02/14 (日)13:33:07
私は29歳で1歳3カ月の娘の母です。
実は10年ほど前から匂いが分からなくなってしまいました。
いくつか耳鼻科を周りましたが、
最終的に治らないかも・・と言われてしまいました。

娘を出産後しばらくは匂いを感じることが出来たのですが、
数か月でまた分からなくなってしまいました。

娘がうんちをしていても気づいてあげれないので、とても困っています。
味も甘い、辛い、しょっぱいは分かるのですが、
味そのものはまったくわかりません。

ニポラジンをずっと飲んでいて、
初めは飲んでいると調子が良く匂いも分かる日が多かったんですが、
最近は飲んでも全然分からなくなってしまいました。




匂いが分からなくなってかなり長いんですが、
治る可能性はありますか?



Saturday, February 13, 2010 1:56 PM
















     
この相談への個別リンクは 
http://www.clinicayamamoto.com/list_single_N.php?s_no=115
です。



これはご心配なことと存じます。
御気持ちが大変よく判ります。

++++++++++++++++++++++

御相談者の御相談内容要旨御記載を熟読ささせて頂きました。

ヒトの嗅覚障害は「一度でも匂いがよみがえる「御既往」があれば」
なおすことが「可能」であると今の私は考えます。

ただし非常に地味な努力が必要です。


嗅覚は「瞬間感覚」であり「持続感覚」ではないのです。
すなわち「持続致しません。」。
この「感覚」の「特性」は皆様なかなか理解しにくいかもしれません。
=>
極めて判りやすく言えば「他のいかなる感覚も「記憶」できがたい
ですが「嗅覚」は「記憶」「可能」です。
如何でしょうか。


たとえば「鰻の蒲焼やさん」からは「蒲焼のけむりが立ち込めて」
「蒲焼」という「においのもとは」持続しています。

けれどもヒトの「嗅覚」の場合は。

「においのもと」は持続していても
「蒲焼」という嗅覚としては「瞬間」にそのにおいを感じると
「あとはもう感じません」。


「におのもと」が「持続」していれば。
大脳内いで「信号持続」として
「におうがつづいている」「よわまっている」を
認識到すようになっているのですね。

また鼻呼吸をしていなければにおいません。
当たり前のようですが「嗅覚障害」の患者さんではこのことは極めて重要です。






嗅覚障害」に関与する「中枢神経系」である「脳」
の「部位と範囲」は。
側頭葉「脳深部」=「脳内皮質(灰白質:神経細胞)」
であり。
俗にいう「側頭葉てんかん」を起こすことで有名な「部位と範囲」
です。

また
これまで「「記憶」の「対象事象」の「構成回路」と解釈されてきた
「大脳辺縁系:lymbic system;リンビック・システム」
が。
「嗅覚の認知」に大きく関与していることがわかりました。


一方では「交通事故」や脳梗塞など
「脳血管障害:CVD:Cerebro-Vascular Disease」
で両側性の「側頭葉傷害」で
「クリューバー・ビューシー症候群:Kluever-Bucy syndrome」*
という奇怪な症候群にいたります。

「嗅覚障害」は「クリューバー・ビューシー症候群:Kluever-Bucy syndrome」
の「「一種」でもある」と
考えられることもあります
(実験医学的な「クリューバー・ビューシー症候群:Kluever-Bucy syndrome」
とは「非常に派手な症候群」ですが)


早く治したいですね。

下記に順を追って御回答致します。


++++++++++++++++++++++





#1
##1
「私は29歳で1歳3カ月の娘の母です。
実は10年ほど前から匂いが分からなくなってしまいました。
いくつか耳鼻科を周りましたが、
最終的に治らないかも・・と言われてしまいました。

娘を出産後しばらくは匂いを感じることが出来たのですが、
数か月でまた分からなくなってしまいました。

娘がうんちをしていても気づいてあげれないので、とても困っています。
味も甘い、辛い、しょっぱいは分かるのですが、
味そのものはまったくわかりません。

ニポラジンをずっと飲んでいて、
初めは飲んでいると調子が良く匂いも分かる日が多かったんですが、
最近は飲んでも全然分からなくなってしまいました。]
との事です.





#2
##1
御相談者の御相談内容要旨御記載からは
今現在まで「10年間」の「嗅覚障害」とのことですが「嗅覚」が戻られた
「御既往」が「2回」「御記載」されています。

##2
「娘を出産後しばらくは匂いを感じることが出来たのですが、
数か月でまた分からなくなってしまいました。」の「数ヶ月間」

##3
「ニポラジンをずっと飲んでいて、
初めは飲んでいると調子が良く匂いも分かる日が多かったんですが、
最近は飲んでも全然分からなくなってしまいました。」
ニポラジンが関係するかはべつとして
「初めは飲んでいると調子が良く匂いも分かる日が多かったんですが・略・」
の期間です。

##4
おそらく上記以外にも「エピソード」はおありでしょう。

##5
「娘を出産後しばらくは匂いを感じることが出来たのですが、
数か月でまた分からなくなってしまいました。」
と多くの「嗅覚障害」の患者さんは
「一時的ににおう」ようになる「御既往」があることがあります。
=>##6

##6
このような患者さんの「嗅覚障害」は
地味な「治療戦略」ではありますが。努力されれば皆様よくなられます。

##7
#3・#4・#5に
ここで「嗅覚障害」につき簡単にご説明致します。








#3
##1
「匂いが分からなくなってかなり長いんですが、
治る可能性はありますか?」
との事です。

##2
ここで「嗅覚障害」につき簡単にご説明致します。

##3
嗅覚傷害は「頭部外傷」で「いわゆる「挫傷脳」」のように
嗅神経を傷害されてしまったものは回復致しません。
このような「病態」は「アウト」です。

##4
ただし。
「反復性上気道感染」をおこされる患者さんで
「嗅覚障害+味覚障害」の患者さんが急増されています。

##5
このような「内科的な背景要因」による「嗅覚障害」は
治していく「治療戦略」があります。










#4
##1
嗅覚には大きな「特徴」があります。

##2
嗅覚は「瞬間感覚」であり「持続感覚」ではないのです。
すなわち「持続致しません。」。
この「感覚」の「特性」は皆様なかなか理解しにくいかもしれません。
=>
極めて判りやすく言えば「他のいかなる感覚も「記憶」できがたい
ですが「嗅覚」は「記憶」「可能」です。
如何でしょうか。

##3
また鼻呼吸をしていなければにおいません。
当たり前のようですが「嗅覚障害」の患者さんではこのことは極めて重要です。


##4
さて。
ニポラジンというお薬は「アレルギー性鼻炎」のお薬であり
本質的な「嗅覚障害」のお薬ではありません。


##5
「御鼻」から吸気された吸気は直接に最上鼻道(4段階あります)にある
「嗅神経:1番脳神経」にはすぐには到達致しません。

##6
のどまでいき「加湿」されてから
ループバック・ループフオワードという「一種」独特の「においをかぐときの」
吸気のはしりかたをしてはじめて「嗅神経:1番脳神経」に到達到します。

##7
「嗅神経:1番脳神経」は大脳そのものなので
外気にふれるばあいこのような「ループバック・ループフオワード」
という「メカニズム」「防御」されるようになっています。







#5
##1
嗅覚には大きな「特徴」があります。
嗅覚は「瞬間感覚」であり「持続感覚」ではないので「持続致しません。」。

##2
また鼻呼吸をしていなければにおいません。
当たり前のようですが「嗅覚障害」の患者さんではこのことは極めて重要です。

##3
たとえば「鰻の蒲焼やさん」からは「蒲焼のけむりが立ち込めて」
「蒲焼」という「においのもとは」持続しています。

##4
けれどもヒトの「嗅覚」の場合は。

「においのもと」は持続していても
「蒲焼」という嗅覚としては「瞬間」にそのにおいを感じると
「あとはもう感じません」。

##5
「においのもと」が「持続」していれば。
大脳内で「信号持続」として
「におうがつづいている」「よわまっている」を
認識到すようになっているのですね。


##6
また
口からの吸気は一切においません。












#6
##1
「嗅覚障害」の「治療戦略」は大変地味で根気が要ります。
その「地味な「治療戦略」」の繰り返しです。


##2
「実は10年ほど前から匂いが分からなくなってしまいました。
いくつか耳鼻科を周りましたが、
最終的に治らないかも・・と言われてしまいました。


##3
「娘を出産後しばらくは匂いを感じることが出来たのですが、
数か月でまた分からなくなってしまいました。」
と多くの「嗅覚障害」の患者さんは
「一時的ににおう」ようになる「御既往」があることがあります。
このような患者さんの「嗅覚障害」は
努力されれば皆様よくなられます。」

##4
「匂いが分からなくなってかなり長いんですが、
治る可能性はありますか?」
=>
「一ヶ月」では無理ですが
毎回鼻道(4段階あります)の立体撮影をxpで行い
(鼻道(4段階あります)の最上鼻道には「嗅神経:1番脳神経」
がありますがいかにフアイバースコープをつかっても
最上鼻道はみえません)
を確認しながら「反復性上気道感染」を
とめていきます


##5
根気とガッツが必要ですが報われたときの喜びは
大きいものです。








#7
##1
お料理のカレーとか丼物のにおいはわかりません。
単品の「お野菜」のにおいからわかってきます。
(キュウリ・キャベツの刻んだときやその他)


##2
無機物のにおいたとえばシャンプーや香水はにおうのは
ずっとあとになります。



















------------------------------



#8・#9はヒトの嗅覚神経生理学について
「御記載」到します。
難しいですから「ながめる程度」にしてください。


#8
##1
ここで「嗅神経:1番脳神経」の走り方について簡単にご説明致します。
ちょっと難しいかもじれません。

##2
最上鼻道(4段階あります)の
鼻腔の上皮組織内に存在している嗅覚刺激受容性の細胞が「神経細胞」そのものである
のです。
嗅覚伝導路における第一次ニューロンと呼称致します。
第1次ニューロン(双極性)の軸索は上行して頭蓋骨内の前頭蓋底の「嗅球」という
平たい麺棒の先のような構造物に侵入到します。

そこに存在する第2次ニューロンにシナプスを介し信号を伝えます。

##3
第2次ニューロンの軸索は「嗅索」と呼ばれる「狭義の「嗅神経:1番脳神経」」
を構成到します。
その嗅索はしばらく後方に走行してから「内・外側嗅条への枝分かれ」を到します、

##3
「内側嗅条」と「外側嗅条」との間の領域が、前有孔野です。

##4
「内側弓状に含まれる軸索の多くは」、「梁下野(別名:嗅傍野、中隔野)」
あるいは「前有孔野」に終わりますが。

一部は「前交連」(左右の神経細胞の伝導路のひとつ)
を通過し反対側の梁下野に終わります。

##4
「外側嗅条に含まれる軸索」は「側頭葉の鈎をなす大脳皮質」と、
これの奧に位置している「扁桃体核」に終わります。

##5
この
「梁下野、前有孔野、鈎皮質」の三者は
「嗅覚刺激」を「解釈」する能力を備える
大脳部位(すなわち1次嗅覚中枢)であるとされています。

##6
 ヒトでは嗅覚が記憶を誘発させたり。
情動的な種々の反応の引き金となったりすることが知られています。

##7
たとえば良質な食品の香りは喜びの気持ちや唾液分泌を、
反対に腐った卵の嗅は嫌悪感や吐気、場合によっては嘔吐までを、
それぞれもたらします。

##8
また、ある種の香料は情動を高ぶらせ(嗅覚の根源的意義)、
特定の嗅が遠い記憶を呼び起こすこともあります。







------------------------------

#8・#9はヒトの嗅覚神経生理学について
「御記載」到します。
難しいですから「ながめる程度」にしてください。




#9
##1
「梁下野、前有孔野、鈎皮質」の三者は
「嗅覚刺激」を「解釈」する能力を備える
大脳部位(すなわち1次嗅覚中枢)であるとされています。


ここで「嗅神経:1番脳神経」で感じられた「嗅覚」の
大脳内での「認知のされ方」を簡単にご説明致します。
ちょっと難しいかもじれません。


##2
嗅覚反射の主要神経経路は次のようです。

側頭葉に「扁桃体核」という神経細胞の集合があります。

「1・」
扁桃体核から発する線維のうちで、
分界条と呼ばれる小束をなすものは、
弧を描くような走行ののちに視床下部へと進みます。

「2・」
扁桃体核からの短い線維群は、
海馬に達してから脳弓を形成するニューロンへのシナプス結合を行います。

脳弓は大きな線維束であり、
これも弧を描くような走行を示したのちに、
乳頭体(視床下部の一部分)で終わります。

「3・」
梁下野からも短い線維が出るが、これも視床下部に終わります。

1次嗅覚中枢からの線維結合がすべて視床下部へ集まることになります。
このことは驚くにあたらないことです。

 
##3
視床下部が嗅覚、味覚、情緒の統合センターであると同時に、
自律神経系の最高中枢部位としての役割を果たすためであるからです。

##4
嗅覚反射路は視床下部からさらにのび出て、
間脳の緒運動ニューロン起始核や網様体核に達すします
(乳頭被蓋路、背側縦束などを経由)。

##5
乳頭体より発する「ニューロンうっつたい視床路」も大きな線維束であるが、
これは視床前核に終わります。
また、視床前核からはっする線維が帯状回に達していることが知られています。

##6
しかし、乳頭視床路とその先の神経経路が
どのような機能に関係するのかは、不明であるのです。


##5
「辺縁系」という解剖学用語が、「嗅覚伝導路」や「嗅覚反射路」を中心とした
脳の一定部分を指すために用いられます。

すなわち、扁桃体、海馬、梨状野、脳弓、分界条、
視床髄条、灰白層、正中前脳束、手綱、手綱交連、反屈束、
ブローカの対角帯などが辺縁系に含まれます。

##6
大脳辺縁系の概念は理論的観点のみでなく
実験的研究の面でも注目を集めてきています。







------------------------------











#10
##1
このように「嗅覚障害」に関与する「中枢神経系」である「脳」
の「部位と範囲」は。
側頭葉「脳深部」=「脳内皮質(灰白質:神経細胞)」
であり。
俗にいう「側頭葉てんかん」を起こすことで有名な「部位と範囲」
です。

##2
また
これまで「「記憶」の「対象事象」の「構成回路」と解釈されてきた
「大脳辺縁系:lymbic system;リンビック・システム」
が。
「嗅覚の認知」に大きく関与していることがわかりました。

##3
一方では「交通事故」や脳梗塞など「脳血管障害:CVD:Cerebro-Vascular Disease」
で両側性の「側頭葉傷害」で
「クリューバー・ビューシー症候群:Kluever-Bucy syndrome」*
という奇怪な症候群にいたります。


*
------------------------------
人間の感情はその脳の発展した構造からきわめて複雑化しています。
簡単に区別・分類できるものではないが、
1・基本的には食欲や性欲など本能的な欲求にかかわる感情と、
2・人間が独特にもっている尊敬や慈しみなどの感情に大別することができます。

情動とは医学や脳科学の専門用語として前者の感情を指します。
人間的な感情とは区別して考えられています。
情動を構成するものは「快情動」と「不快情動」であり、
食料を得るための「接近行動」は快情動、
敵に対する「攻撃行動」や「回避行動」は不快情動によって引き起こされるものです。

生物として生存するためにきわめて重大な役割を持っています。
脳の中で情動の根源的な部分は扁桃体であると考えられています。

1937年、米国の精神科医ハインリッヒ・クリューバーと
ポール・ビューシーは。
側頭葉を損傷したサルの実験で。
「サルが不快情動を失い食べられるものと食べられないものを区別できなくなり
ヘビなどの敵に対しても警戒心を持たなくなってしまった症例が報告されています。」

これはネコやサルの扁桃体だけを破壊しても
起こる症状であることが確認されています。

「クリューバー・ビューシー症候群」と呼ばれています。

##4
このように考えると
「嗅覚障害」は「クリューバー・ビューシー症候群:Kluever-Bucy syndrome」
の「「一種」でもある」と
考えられるかもしれません。





















#10結論:
##1
御相談者の御相談内容要旨御記載を熟読ささせて頂きました。

##2
多くの「嗅覚障害」の患者さんは
「一時的ににおう」ようになる「御既往」があることがあります。
このような患者さんの「嗅覚障害」は
努力されれば皆様よくなられます。


##3
早く治したいですね。






取り急ぎのお返事

とりあえずに第一報としての御回答を致します。



取り急ぎのお返事ゆえ不適切な表現や間違いや、

誤りもあろうかと存じますがご了解、お許しください。















この相談への個別リンクは 
http://www.clinicayamamoto.com/list_single_N.php?s_no=115
です。
Sunday,February 14, 2010 3:03 PM

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